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大日本住友製薬 最主力医薬の特許切れ迫る

ニュースの概要

大日本住友製薬(同社の保有知財はこちら)で最主力品の抗精神病薬「ラツーダ」(商標はこちら)の特許切れが2023年に迫っています。

同社の売上高の4分の1余りを稼ぐ「ラツーダ」の特許切れで、業績悪化が懸念されています。パテントクリフ(新薬に関する特許が切れたあと、後発医薬品(ジェネリック)の進出によって売上が激減すること)の回避のため、積極的にM&Aや製品導入を行っています。パテントクリフは、とくにラツーダが主戦場としているアメリカで顕著な傾向で、後発品登場から1年後、先発品の売上高は10分の1程度にまで急降下してしまうことが予想されています。

医薬品の特許は特許期間を延長できる

医薬品の特許は最長で5年間の特許存続期間の延長が認められる場合があります。

延長を定める趣旨は、通常、治験を行う前の段階で特許の出願を行うので、出願後に10~15年かけて開発・審査を行い、実際に新薬を独占販売できる期間は5~10年ほどに過ぎないので、製薬会社の販売権を守ることにあります。

医薬品の特許

医薬品の特許には研究・試験等、段階ごとに4種類の分類があります。

・物質特許 <創薬研究 段階>

新しい化学構造の物質が医薬品に使用できることを発見した際に取得した特許です。

化学式で特定されます。

・用途特許 <非臨床試験(3~5年かかる) 段階>

新薬候補物質がどのような疾患治療に、どのように有効か特定した特許で、既存医薬品の新しい効能や効果を発見した際にも取得する特許です。

・製剤特許 <臨床試験(5~10年かかる) 段階>

医薬品の製剤上の工夫に関する特許です。

錠剤からカプセル剤など既存の医薬品を新しい製剤によって処方すると有効であることを発見した際にも取得します。

・製法特許 <薬の審査・承認 段階>

新しい製造方法を発見した際に取得した特許です。

特に創薬においては、特許の取得は生命線ともいえるほど重要です。それに従いパテントクリフの回避方法も重要になってきますので、ここが創薬業界各社の運命の分かれ目になるかもしれません。

配信元

https://answers.ten-navi.com/pharmanews/8744/