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ヤフー 商標権を1780億円で買収

ニュースの概要

Zホールディングス傘下のヤフーは、「Yahoo!(ヤフー)」ブランドをライセンス手数料なしで国内において永久に利用する契約を米通信大手ベライゾングループの傘下「オース」と結んだことを発表しました。

「ヤフー」「ヤフー!ジャパン」の商標をめぐる関係図

2017年に米ヤフーの「ヤフー」「ヤフー!ジャパン」の商標権は、ベライゾングループの傘下にあるオースに譲渡されました。

このときヤフージャパンと締結された契約では商標のライセンス料は売上高の3%でした。2021年5月にベライゾングループから米アポロ・グローバル・マネージメントへの事業譲渡が発表されたことに伴い、ヤフーとオースとの前述の契約を終了させ、ベライゾングループが保有する商標権がヤフーに譲渡されることが合意されたようです。

譲渡の条件は2021年後半に予定されているベライゾンメディアの売却完了であり、現段階では既存の権利関係に変更はありませんが、合意が発効するとヤフーは国内でヤフーブランドを使用する際にライセンス手数料を支払う必要がなくなるので、商標利用や技術開発に関する自由度が高まり、より機動的な事業展開が可能になります。

ライセンス料って?

ライセンス料とは自社の持つ商標を、他社が使用する場合に支払う費用です。商標のライセンスは譲渡と異なり、商標権者の変更をすることなく利用する権利のみを与える取引形態なので、複数企業に対して同時にライセンスを行うことも可能です。

商標のライセンス料は法令で定められた制約等はないので、権利保有者と権利使用者(実施者)の合意によって自由に決めることができます。商標ライセンスを与える場合の料率の平均値は、販売高に対しての2.6%です。

近年、商標法38条が改正されライセンスを前提とした規定が盛り込まれるなど、売買以外の取引形態としてスタンダードを形成しつつあるといえるでしょう。

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配信元 https://gigazine.net/news/20210706-z-holdings-yahoo-japan-licence/