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特許のIPC分類とは

特許にはさまざまなものがあります。インターネットを利用した特許や機械に関する特許、化学物質などのバイオ分野における特許など、分野の数を挙げていくと非常に膨大です。

様々な分野にわたる膨大な特許文献の中から、自分たちの調べたい特許を引っ張り出してくるのにはかなりの時間がかかります。

そこで各国で技術分野に基づく分類を行い、特許を管理しやすくしました。

今回は、世界で採用されている国際特許分類である「IPC分類」について解説します。

IPC分類とは

IPC(International Patent Classification)は、世界知的所有権機関(WIPO)が管理している「国際特許分類に関するストラスブール協定」に基づいて制定され、現在154カ国で適用されている特許分類です。

世界的な分類であるIPC分類の他に、FタームやFIなど、日本独自の分類があり、そちらについてはこちらの記事で詳しく解説されていますのでご覧ください。

【入門編】特許検索に必須!特許分類「FI」「Fターム」「IPC」とは:https://www.tokkyo.ai/wiki/fiftermipc/

こちらの記事で解説されているように、IPCは主に下記の目的で作成・活用されています。

  • 世界各国における共通の特許文献検索ツールの確立
  • 特許文献に記載された技術へのアクセスの容易化
  • 利用者への特許情報の普及
  • 技術分野の現状調査の基礎とすること

IPCの分類表では、すべての技術分野をセクション、クラス、サブクラス、メイングループ、サブグループに細分化しています。

IPC分類の内容 

(引用元:https://www.inpit.go.jp/content/100789231.pdf

IPC分類の使い方

IPC分類をうまく使うことで、自分の見たい技術にフォーカスしてリサーチをすることができます。

たとえば、電気自動車についての技術を調べたいと考えたときに、特許検索エンジンに「電気自動車」と入力し検索をしていきます。

しかし、それだけでは「電気自動車」というキーワードが入った特許を全て拾ってしまうので、調べる必要のない特許、いわゆる「ノイズ」を多く拾ってしまいます。

無料で使える特許検索エンジンはこちら:https://www.tokkyo.ai/

そこで、キーワードで検索をした後にIPC分類を入力し、ジャンルを絞っていきます。

たとえば、EV関連技術の主なIPCは、B60L1、B60L3、B60L7、B60L9、B60L15、B60L50、B60L53、B60K6 / 20、B60W20、B60R16、H01M、H02J-7あたりがあげられます。

そこで、この分類はどうやって調べればいいのかという疑問が出ると思います。

以下の2通りの方法があります。

IPC分類を特定する方法

・特許公報からアプローチ

まずは、検索したい特許をキーワード検索で絞り込みます。

そして特許の個別ページの中から「IPC分類」を見ます。

ここから自分の検索したい特許にどのようなIPC分類がついているかをチェックし、それを参考に探していく方法があります。

・無料検索エンジンを使い、検索する

次は、無料で使える特許検索「Tokkyo.Ai」を使って検索する方法です。

下図①「詳細検索」と②「項目別検索」をクリックし、項目別検索の画面を立ち上げます。

項目別検索の画面を立ち上げたら、③「IPC照会」をクリックします。

すると、IPC分類を検索できる画面が立ち上がるので、④の検索窓に下図の要領でキーワードを入力し、検索してみてください。

そして、関連しそうな分類が表示されたら⑤の「+追加」をクリックし、検索内容に適用してください。

そうすると、項目別検索の画面に追加したIPC分類が表示されるので、キーワードと併せた検索ができます。

まとめ

このように特許分類は、欲しい検索結果を得るために活用できます。

まずは、無料で使える検索エンジンで試してみてください。

無料で使える特許検索エンジンはこちら:https://www.tokkyo.ai/