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テンセントが著作権を独占!?是正命令下る

ニュースの概要

中国の公正取引委員会にあたる規制当局は、中国のネットサービス大手企業テンセント・ホールディングスにつき著作権を独占する契約を結ぶことを禁止しました。

また、テンセントが音楽配信サービス「チャイナ・ミュージック」を買収したことにより、同グループの楽曲のシェアが中国国内で80%を超えたため、これについても罰金及び既存の契約の解除が命じられています。

大規模プラットフォーマーと著作権の独占

テンセントに限らず、大規模プラットフォーマーでは同業または競合企業を買収する手法で市場シェアを獲得してきたという事実があります。

このような巨大プラットフォーマーの市場寡占については、欧米各国で問題視されており、Google、Appleなども類似の理由でたびたび米公正取引委員会からアンチトラスト法に基づく提訴を受けています。

知的財産の独占禁止について

知的財産をはじめとする無形資産の重要性が増すにつれ、これらを独占することで市場の競争に悪影響を及ぼす可能性が指摘されました。日本の公正取引員会は2007年に知的財産の利用に関する独占禁止法上の指針:公正取引委員会 (jftc.go.jp)を制定し、これらの重要性につき警鐘を鳴らしていましたが、公開から14年たった今でも大規模プラットフォーマーの影響力は増加の一途をたどっています。

2021年には巨大IT企業を規制する特定デジタルプラットフォーム規制法が施行されており、これらの対象となったプラットフォーマー企業の勢いがここで落ち着くのか、さらに留まるところを知らず巨大化していくのか、展開を注視する必要がありそうです。

配信元:https://jp.reuters.com/article/china-regulation-tencent-idJPKBN2EV0S8